外付けハードディスクの悲劇

fukkyu

2009年07月17日 14:34

岩手県盛岡市の写真館でのこと、その日の夕方に事件は起こった。

今日の撮影を終え、メモリーカードから写真をパソコンに取り込む。ここまでは何の問題も無かった。

「さて、明日の撮影に備えて、カードのフォーマットをしておこう...あれ?今日はいつもより時間がかかってるぞ?おかしいな...」

不審に思い、マイコンピュータを開いて確認してみると...メモリーにはデータが残っている。ということは、恐る恐る外付けハードディスクを開いてみると、すっかりデータが無くなっていた。

「しまった、まずいことになった。間違って外付けハードディスクをフォーマットしてしまったぞ。今年一年撮りためた写真が無くなってしまった。卒業アルバム用に、学校から依頼された、修学旅行に随行した写真も何もかも失ってしまった...」

失意に暮れている場合ではないことだけは確かである。
外付けハードディスクをとりあえずパソコンから取り外し、インターネットでデータ復旧サービスを検索してみる。データ復旧 岩手
と検索するも他県の業者ばかりで良いところが見つからない。見つかった東京の業者に電話してみると、復旧料金は30万円近くかかるという...値段を聞いてちょっと検討してみますとだけ言って電話を切った。

気を取り直して東北地方に限定して探してみると、山形にある東北データ復旧という業者が見つかる。復旧料金をみると、外付けハードディスクは63,000円で追加料金は無いとのこと。

早速電話をしてみると、写真の男性だろうか、男の人が対応してくれた。

こちらの状況を細かく説明すると、、、

「これは災難でした。当社でも同じようなトラブルで依頼される方が結構いらっしゃいます。フォーマット復旧の場合、すべてが取り戻せる訳では無いですが、写真データでしたら大方のデータを取り戻せると思います。」

とのこと、その他、他社さんでは容量によっては追加料金が発生する場合があるが、東北データ復旧さんでは容量にかかわらず一律料金であるとのこと。何より、写真について詳しく知っており、こちらの事情も汲んでくれている。意を決して依頼することに決めた。

翌日、ハードディスクが無事に届いたと連絡があった。容量が500GBもあるので、解析作業に時間がかかるので、復旧可能ファイルリストなどは明日になる。メールで送りたいので、アドレスを教えて欲しいとのこと、だった。

翌日の朝、メールボックスを開くと、ファイルリストが添付されたメールが届いていた。リストを確認すると、復旧容量は300GBほど、フォルダ構造と共にファイルリストがある。大方の写真は復旧可能のようである。サンプルとして、修学旅行の写真が添付されていた。

早速電話でお礼を言い、返送の方法を相談すると、貸し出し用のハードディスクに保存して送ってくれるとのこと、データ取り込み後に返却して欲しいとのことだった。

翌日、ハードディスクが返送されてきた。早速復旧状況を確認するとほぼすべての写真が戻っていた。ああ助かったと胸をなで下ろす。そういえばこの3日間ほどコーヒーも飲めなかったな。

そうだ、久しぶりになじみの喫茶店にコーヒーを飲みに行こう。マスターもパソコン好きだったから東北データ復旧のことも教えてあげようかな。

技術者より
この度は復旧成功おめでとうございました。間違ってフォーマットしてしまうというトラブルは結構起こりやすいと思います。大事なデータが入っている外付けハードディスクなどは、普段は接続せず必要な時だけ接続して使用すると良いと思います。ご依頼ありがとうございました。

※実話をもとにしたフィクションです。物語風なのはホームページ製作担当者の趣味なんです。
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